給料の「引かれるお金」がぜんぶわかる

最終更新: (令和7年8月1日以降の制度に対応)

失業保険とは?——条件・もらい方・必要書類を1ページで

結論: 失業保険とは、正式には雇用保険の「基本手当」で、退職して失業したときに再就職までの生活を支える給付です。受け取るには働く意思があること一定の被保険者期間が必要で、離職票を持ってハローワークで手続きします。金額は退職前の給料で決まり、もらえる日数は退職理由・年齢・勤続で変わります。この記事で全体像をまとめて確認できます。

30秒でわかる失業保険(基本手当)

正式名称雇用保険の基本手当(「失業手当」「失業給付」とも呼ばれます)
だれが雇用保険に入っていて退職し、働く意思・能力があるのに失業している人
どこで住んでいる地域を管轄するハローワークで手続き
いくら1日あたり = 退職前6か月の賃金をもとにおおむね賃金日額の50〜80%(年齢別上限あり)
何日分所定給付日数 90〜330日(退職理由・年齢・被保険者期間で変わる)
いつから会社都合は待期7日の後 / 自己都合は待期7日+原則1か月の給付制限の後
税金非課税(雇用保険の求職者給付は所得税・住民税がかかりません)

自分の月給・年齢・勤続での金額は失業保険シミュレーターで1分で試算できます。月給×年齢別の目安は金額早見表から。

1. 失業保険とは:再就職までの「生活の下支え」

「失業保険」は通称で、正式には雇用保険の基本手当といいます。会社員として働くあいだに毎月払っている雇用保険料が、退職して失業したときに返ってくる仕組みだと考えると分かりやすいです。目的は、次の仕事が見つかるまでのあいだ、収入が途切れても生活を立て直せるように支えることにあります。

大事なのは、「退職すれば自動的にもらえる」ものではない点です。ハローワークで求職の申込みをして、働く意思と能力があるのに就職できない「失業の状態」にあることが前提です。すでに次の就職が決まっている人や、病気・出産・介護などですぐには働けない人は、原則として対象になりません(病気で働けない場合は傷病手当金など別の制度が関わります)。

2. もらえる条件——「失業の状態」と「被保険者期間」

基本手当を受けるには、大きく次の2つを満たす必要があります。

①失業の状態ハローワークに求職の申込みをし、働く意思と能力があるのに就職できないこと。就職が内定している・すぐ働けない場合は対象外
②被保険者期間自己都合など一般の離職では、原則として離職前2年間に通算12か月以上。倒産・解雇などの会社都合では離職前1年間に通算6か月以上

被保険者期間が足りないと、原則として受給資格がありません。実際の受給資格や被保険者期間の数え方は、離職票をもとにハローワークが判断します。

3. もらい方の流れ——離職票からハローワーク・認定日まで

手続きは、次の流れで進みます。退職してから最初の振込までは、自己都合の場合で数か月かかることもあります。

STEP1離職票を受け取る — 退職後、会社から「雇用保険被保険者離職票(-1、-2)」が届きます
STEP2ハローワークで求職申込み・受給資格決定 — 管轄のハローワークで求職の申込みをし、離職票を提出。受給資格が決定されます
STEP3待期7日 — 求職申込み後、失業している最初の7日間(待期)は支給されません(全員共通)
STEP4受給説明会に出席 — 指定日時の説明会に出席し、雇用保険受給資格者証と失業認定日を受け取ります
STEP5失業認定日原則4週間に1度、ハローワークで求職活動の実績を申告し失業の認定を受けます
STEP6基本手当の振込 — 認定後、おおむね5営業日で指定口座に振り込まれます

自己都合退職の場合は、待期7日のあとに原則1か月の給付制限があり、その後に支給が始まります。詳しくは失業保険の自己都合退職(2025年の給付制限短縮)で解説しています。

4. 必要書類——ハローワークへ持っていくもの

求職の申込み・受給資格決定のときに必要になる主な持ち物は次のとおりです。

持ち物の細かい指定や、マイナンバーカードの提示で一部が省略できるかどうかは、地域や時期で変わることがあります。手続き前に最寄りのハローワークで確認しておくと安心です。

5. いくら・いつから・いつまで?——金額と期間の考え方

いくら(基本手当日額): 退職前6か月の賃金(賞与を除く)を180で割った賃金日額に、給付率(おおむね50〜80%、賃金が低い人ほど高い率)をかけて求めます。年齢区分ごとに上限額があります。たとえば月給30万円・40歳・勤続12年・自己都合なら、基本手当日額は6,207円、所定給付日数120日で総額の目安は約744,840円です。

例(自己都合)基本手当日額所定給付日数総額の目安
月給20万・28歳・勤続3年4,992 円90 日449,280 円
月給25万・35歳・勤続6年5,707 円90 日513,630 円
月給30万・40歳・勤続12年6,207 円120 日744,840 円

当サイトの計算エンジンによる試算(退職前6か月の月給が一定・賞与なし・自己都合と仮定。給付率・上限額は令和7年8月1日以降の厚生労働省の公式値)。金額は概算・目安で、実際は賃金額や認定状況により異なります。

いつから: 会社都合(倒産・解雇など)は待期7日の後から、自己都合は待期7日+原則1か月の給付制限の後から支給が始まります。いつまで: 所定給付日数(90〜330日)を上限に、失業認定を受けながら受け取ります。受給期間は原則、離職日の翌日から1年間のため、手続きが遅れると受け取れる日数が減ることがあります。

自分の月給・年齢・勤続での金額は失業保険シミュレーターで試算できます。月給×年齢別の一覧は金額早見表をどうぞ。

6. 退職理由で「日数」と「開始時期」が変わる

同じ給料・年齢・勤続でも、自己都合か会社都合かで、もらえる日数と受け取り始める時期が大きく変わります。会社都合(倒産・解雇など=特定受給資格者)は、給付制限がなく所定給付日数も手厚くなります。

35歳・勤続10年・月給30万所定給付日数開始時期の目安
自己都合120 日待期7日+給付制限1か月の後
会社都合240 日待期7日の後

当サイトの計算エンジンによる試算(基本手当日額はいずれも6,207円)。退職理由の区分は最終的にハローワークが判断します。

自己都合退職の給付制限(2025年4月から原則2か月→1か月に短縮)は失業保険の自己都合退職で詳しく解説しています。

7. 次に確認したいこと

よくある質問

Q. 失業保険とは何ですか?
正式には雇用保険の「基本手当」で、雇用保険に入っていた人が退職して失業したとき、再就職までの生活を支えるために支給される給付です。働く意思と能力があり求職活動をしているのに就職できない状態が対象で、管轄のハローワークで手続きします。
Q. 失業保険をもらう条件は?
①ハローワークに求職申込みをし、働く意思・能力があるのに失業していること、②一定の被保険者期間があること(自己都合など一般の離職は原則離職前2年間に通算12か月以上、倒産・解雇などは離職前1年間に通算6か月以上)、の2つが主な条件です。
Q. 失業保険のもらい方の流れは?
離職票を受け取る→ハローワークで求職申込み・受給資格決定→待期7日→受給説明会で受給資格者証と認定日を受け取る→原則4週間に1度の失業認定日に認定を受ける→認定後おおむね5営業日で振込、という流れです。自己都合は待期のあとに給付制限期間があります。
Q. 手続きに必要な書類は?
離職票(-1、-2)、マイナンバー確認書類、本人確認書類(運転免許証など)、写真2枚(正面上三分身、縦3.0cm×横2.4cm)、本人名義の預金通帳またはキャッシュカードが主な持ち物です。細かい指定は最寄りのハローワークでご確認ください。
Q. いくら、いつからいつまでもらえますか?
金額(基本手当日額)は退職前6か月の賃金をもとにおおむね賃金日額の50〜80%(年齢別上限あり)。日数は退職理由・年齢・被保険者期間で90〜330日です。会社都合は待期7日の後、自己都合は待期7日+原則1か月の給付制限の後から受け取れます。自分の金額は失業保険シミュレーターで試算できます。

参考にした情報(一次情報・取得日2026年7月22日)

※賃金日額・基本手当日額の上限額等は毎年8月1日に改定されます。本記事は令和7年8月1日〜令和8年7月31日の額に基づく概算です。

本記事は一般的な制度の解説です(2026年7月時点。厚生労働省・ハローワークの公表資料に基づく概算・目安)。実際の受給資格・金額・日数・受給開始時期は、離職理由の判断や個別の状況により異なり、最終的には管轄のハローワークが判断します。正確な内容はハローワークにご確認ください。個別のご相談には対応していません。
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