給料の「引かれるお金」がぜんぶわかる

最終更新: (令和8年度・日本年金機構の公表資料に基づく)

国民年金の追納とは?——免除分を後から納めて年金を取り戻すしくみ

結論として、追納とは免除や猶予を受けた期間の保険料を、後からさかのぼって納める制度です。追納すれば、免除で減っていた将来の年金を取り戻せます。納められるのは承認された月の前10年以内で、原則として古い期間から。ただし翌年度から3年度目以降は加算額が上乗せされます。追納は義務ではなく任意です。この記事では令和8年度の一次情報でしくみを整理します。金額はすべて概算・目安です。

まず結論:追納は「免除で減った年金を取り戻す」しくみ

国民年金の免除・納付猶予・学生納付特例を受けると、その期間は将来の老齢基礎年金が減ります(全額免除でも満額の2分の1)。この減った分を取り戻せるのが追納です。免除等を受けた期間の保険料を後から納めることで、その期間が全額納付した扱いに近づき、年金額が回復します。追納は義務ではなく任意ですが、免除で減った年金を増やしたいときの主な手段になります。免除の種類や仕組みは国民年金の免除とは?で解説しています。

追納できる期間——「前10年以内」「古い期間から」

追納にはルールがあります。日本年金機構の説明(逐語)は次のとおりです。

追納が承認された月の前10年以内の免除等期間について追納が可能です。
原則古い期間の保険料から納付してください。

つまり、追納できるのはさかのぼって10年分までで、それより前の免除期間は追納できなくなります。納める順序は原則として古い期間からです。免除を受けてから時間が経つほど追納できる範囲が狭まっていくため、追納を考えるなら早めの検討が安心です。

3年度目以降は「加算額」が上乗せされる

追納で注意したいのが加算額です。日本年金機構の説明(逐語)は次のとおりです。

免除・納付猶予の承認を受けた期間の翌年度から起算して、3年度目以降に保険料を追納する場合には、当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。

言いかえると、免除を受けた年度の翌年度から2年度目までに追納すれば加算はつかず、3年度目以降になると当時の保険料に加算額が上乗せされます。ここでも「追納するなら早め」が有利という結論になります。なお、加算額の具体的な金額は年度ごとに定められているため、本記事では金額の断定はしません。実際にいくら上乗せされるかは、お近くの年金事務所でご確認ください。

追納で年金はどれくらい戻る?

追納した期間は全額納付した扱いに近づくので、免除で減っていた分が回復します。たとえば全額免除の期間は、追納しないと満額の2分の1しか反映されませんが、追納すればその期間が満額水準まで戻ります。令和8年度の老齢基礎年金の満額(新規裁定・年847,296円/40年=480月納付が前提)をもとにした概算では、全額免除の2年分(24月)をすべて追納すると、将来の年金が年約21,182円(月あたり約1,765円)回復する試算です。

※この回復額は、追納する保険料そのもの(元本ベース)で計算した概算で、上でふれた3年度目以降の加算額は含んでいません。実際に納める額や回復額は、区分・期間・追納する時期で変わります。下のシミュレーターで、免除で減る額と追納で戻る額の目安を確かめられます。

🧮 免除で減る年金・追納で戻る年金を試算する(免除シミュレーター)

追納すべき?——義務ではないので家計とのバランスで

追納は義務ではなく任意です。将来の年金を増やせるメリットがある一方で、まとまった保険料を納める必要があります。家計の余裕や他の備えとのバランスもあるため、一律に「した方がいい」とは言えません。また、追納した保険料の税金上の取り扱い(所得控除の対象になるかなど)については、年金事務所や税務署の案内が正確です。追納すべきか、いくら納めるか、税制上どう扱われるかといった個別の判断は、日本年金機構やお住まいの市区町村の年金窓口、税務署でご確認ください。この記事では、あなたにとって追納が得か損かの断定はしません。

よくある質問

Q. 国民年金の追納とは何ですか?
免除や納付猶予・学生納付特例を受けた期間の保険料を、後からさかのぼって納める制度です。免除期間は将来の年金が減りますが、追納するとその分が回復し、全額納付した場合に近い年金額を受け取れるようになります。追納は義務ではなく任意です。
Q. 追納はいつまでできますか?
追納が承認された月の前10年以内の免除等期間について追納が可能です。10年より前の期間はさかのぼって納められなくなります。納める順序は原則として古い期間からです。
Q. 追納すると加算額がつくと聞きました。本当ですか?
はい。免除・納付猶予の承認を受けた期間の翌年度から起算して3年度目以降に追納すると、当時の保険料額に経過期間に応じた加算額が上乗せされます。2年度目までなら加算はつきません。具体的な加算額は年度ごとに定められているため、実際の金額は年金事務所でご確認ください。
Q. 追納すると年金はどれくらい戻りますか?
追納した期間は全額納付した扱いに近づき、減っていた分が回復します。令和8年度の満額(新規裁定・年847,296円)を基準にした概算では、全額免除2年分をすべて追納すると将来の年金が年約21,182円回復する試算です(加算額は含みません)。実際の額は区分・期間・時期で変わります。
Q. 追納は必ずした方がいいですか?
追納は義務ではなく任意です。将来の年金を増やせる一方、まとまった保険料が必要です。家計や他の備えとのバランスもあり、一律に「した方がいい」とは言えません。追納すべきか、いくら納めるかは年金窓口でご相談ください。

あわせて読む: 免除の種類と仕組みは国民年金の免除とは?、免除のデメリットや未納との違いは国民年金の免除はしない方がいい?、保険料そのものの額は国民年金はいくら?で解説しています。

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本記事は一般的な制度の解説で、金額は概算・目安です(2026年7月時点・令和8年度)。追納による回復額は令和8年度の満額をもとにした元本ベースの試算で、3年度目以降の加算額や、将来の年金額改定・マクロ経済スライドは反映していません。追納の可否・加算額・税制上の取り扱い・個別の判断は、日本年金機構またはお住まいの市区町村の年金窓口、税務署でご確認ください。個別のご相談には対応していません。
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