給料の「引かれるお金」がぜんぶわかる

最終更新: (2026年度・令和8年分の基準に対応)

年金は10月から手取りが変わる?——増える人・減る人の理由

「10月支給分から年金の手取りが変わった」——結論から言うと、その主な理由は住民税・介護保険料などの年金天引きが、4〜8月の「仮徴収」から10月以降の「本徴収」に切り替わるからです。仮徴収は前年度ベース、本徴収はその年度の確定額。この差を10月から調整するため、手取りが増える人も減る人もいます。新しい負担が増えたわけではなく、1年分の「納め方」の調整です。

仮徴収と本徴収——年金天引きは1年で2段構え

65歳以上の方の住民税・介護保険料などは、年6回の年金(偶数月)から天引き(特別徴収)されます。この6回は前半と後半で性格が違います。

時期区分金額の決まり方
4月・6月・8月仮徴収前年度の年金天引き額をもとに算定(前年度の1回分と同程度)
10月・12月・翌2月本徴収その年度の確定した年税額 − 仮徴収額 を3回に分けて徴収

今年度の住民税・保険料の金額は、6月頃に届く通知で確定します。そこで4〜8月はいったん前年度ベースで「仮」に徴収しておき、10月から確定額に基づく「本」徴収に切り替えて差を調整する——これが10月に金額が動く仕組みです。

出典: 総務省「公的年金からの特別徴収」、東京都小平市「個人住民税の年金からの特別徴収について」(いずれも2026年7月19日取得)。計算方法は市区町村により若干異なります。

10月から増える人・減る人

つまり10月の増減は「損得」ではなく、前年度ベースの仮払いと、今年度の確定額とのズレを埋める調整です。年間で納める額そのものが増減の理由ではありません。

令和8年は「所得税」も年末に調整される

2026年(令和8年)は基礎控除の引き上げなどの税制改正があり、公的年金の源泉徴収の対象とならない年金額の基準が広がりました(65歳以上はおおむね205万円→214万円、65歳未満は155万円→164万円)。ただし実務上は、月々の源泉徴収は令和8年11月支払分までは改正前の基準で行われ、令和8年12月支払時に1年分を精算して、納めすぎがあれば原則還付される場合があります。10月の住民税・保険料の切り替えとは別に、年末にも所得税の調整で手取りが動くことがある点をおさえておきましょう。

出典: 日本年金機構「令和8年度税制改正による公的年金等に係る主な改正事項」、国税庁「高齢者と税(年金と税)」(いずれも2026年7月19日取得)。改正の期中の扱いは一次資料により記述の粒度が異なるため、詳細は日本年金機構の通知でご確認ください。

自分の年金の手取りを確認するには

年間ベースの手取りの目安は年金の手取りシミュレーションで、年金額・年齢区分・配偶者控除を入れて試算できます。所得税は令和8年分の公式計算式で正確に、住民税・介護保険料は前提を明示した目安で計算します。年金額別の一覧は年金の手取り額 早見表もどうぞ。

よくある質問(FAQ)
Q. なぜ10月から年金の手取りが変わるの?
A. 住民税・介護保険料などの年金天引きが、4〜8月の前年度ベースの「仮徴収」から、10月以降のその年度の確定額による「本徴収」に切り替わるためです。新たな負担増ではなく、1年分の納め方の調整です。
Q. 増える人・減る人はどんな人?
A. 前年より所得が下がった人は本徴収が軽くなり手取りが増える傾向、所得や保険料が上がった人は本徴収で天引きが増え手取りが減る傾向です。
Q. 仮徴収と本徴収の金額はどう決まる?
A. 仮徴収(4・6・8月)は前年度の天引き額をもとに、本徴収(10・12・翌2月)はその年度の確定年税額から仮徴収額を差し引いた残りを3回に分けて徴収します(計算方法は市区町村で若干の違いがあります)。

天引きの全体像は年金から天引きされるものは何?、住民税の仕組みは住民税が高いのはなぜ?、介護保険料は介護保険料は40歳からいくら?もあわせてどうぞ。

本ページの内容は概算・目安です。年金天引き(特別徴収)の仮徴収・本徴収の計算方法や、住民税・介護保険料の金額は市区町村により異なります。全国一律で計算できるのは所得税(源泉徴収)のみです。令和8年の税制改正の期中の扱いは一次資料により記述の粒度が異なるため、実際の金額は日本年金機構の通知書・お住まいの市区町村窓口でご確認ください。障害年金・遺族年金は非課税です。個別の税務相談には対応していません。
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