給料の「引かれるお金」がぜんぶわかる

最終更新: (令和8年分・国税庁 質疑応答事例/法令解釈通達/情報に基づく)

おむつ代は医療費控除の対象?——寝たきり6か月と「おむつ使用証明書」のルール

結論から言うと、寝たきりの方のおむつ代は、一定の条件を満たせば医療費控除の対象になります。条件は、傷病によりおおむね6か月以上にわたり寝たきりで、医師の治療を受けていること。そして申告には、医師が発行する「おむつ使用証明書」が必要です。さらに令和6年分以後の申告では、この証明書に代えて介護保険の主治医意見書の写しなどでも申告できるようになりました。この記事では、対象になる条件と必要な証明書のルールを、国税庁の区分にそって整理します(具体的な戻り額の目安はシミュレーターで/金額はすべて概算・目安です)。

はじめに:この記事は「対象になる条件と手続き」を整理したものです

おむつ代が医療費控除の対象になるかは、寝たきりの状態や治療の有無など個別の事情によって変わります。本記事は国税庁が示す区分・手続きを整理したもので、個別のケースの可否を断定するものではありません。判断に迷う場合は、税務署や、現に治療を行う医療機関にご確認ください。まず制度全体を知りたい方は医療費控除とは(仕組み・いくらから・いくら戻る)を、対象・対象外の全体像は医療費控除の対象になるもの・ならないもの一覧をご覧ください。

1. まず結論——対象になる「2つの条件」

おむつ代が医療費控除の対象になるのは、次の条件を満たす場合です(国税庁 質疑応答事例・2026年7月24日取得)。

この状態にある方のおむつ代は、医師による治療を受けるため直接必要な費用として医療費控除の対象になります。加えて、申告には次章の「おむつ使用証明書」が必要です。

2. 対象になる根拠——「治療を受けるため直接必要な費用」

国税庁の質疑応答事例では、次のように示されています。傷病によりおおむね6か月以上にわたり寝たきりであり、医師の治療を受けている者のおむつ代は、医師による治療を受けるため直接必要な費用として、医療費控除の対象となります(2026年7月24日取得)。

ポイントは、おむつ代が単なる生活用品の費用ではなく、治療を受けるために直接必要な費用と位置づけられている点です。だからこそ、寝たきりの状態と医師の治療という条件、そして次の証明書が求められます。

3. 申告に必要な「おむつ使用証明書」

おむつ代について医療費控除を受けるには、医療費控除の明細書に加えて「おむつ使用証明書」を確定申告書に添付するか、提示することが必要です(国税庁 法令解釈通達・2026年7月24日取得)。

この「おむつ使用証明書」は、現に治療を行う医療機関(主治医)が作成・交付します。様式は国税庁で公開されているため、記入の依頼にあたっては医療機関にご相談ください(本記事では証明書の様式は転載しません)。

4. 令和6年分以後は「主治医意見書の写し」等でも代用できる

令和6年分以後の申告では、証明の手続きが簡素化されました。国税庁の情報では、次のように示されています。

令和7年1月1日以後に令和6年分以後の確定申告書を提出する場合において、おむつ代について医療費控除を受けるときは、「おむつ使用証明書」に代えて、介護保険法の規定に基づく主治医意見書の内容を市町村が確認した書類、またはその主治医意見書の写しの添付・提示でも差し支えありません(国税庁 情報・2026年7月24日取得)。

つまり、介護保険の申請で主治医意見書を作成しているような場合には、あらためて「おむつ使用証明書」を用意しなくても、市町村が確認した書類や主治医意見書の写しで申告できる、という取扱いです。どの書類が使えるか迷う場合は、税務署や市町村の窓口でご確認ください。

戻り額の目安を知りたい方は下のシミュレーターへ。おむつ代を含む医療費の合計から、いくら戻るかの目安を試算できます。

🧮 医療費の合計から「いくら戻るか」の目安を試算する(医療費控除シミュレーター)

5. 介護と医療費——あわせて確認したいこと

おむつ代は、寝たきりや介護の場面で発生する費用の一つです。介護や入院にまつわる自己負担には、医療費控除のほかにも知っておきたい制度があります。

なお、介護保険サービスの自己負担が医療費控除の対象になるかは、サービスの種類などによって扱いが異なります。本記事では断定せず、対象になるかは税務署でご確認いただくことをおすすめします。

6. 迷ったときの確認先・次に読みたい記事

よくある質問

Q. 寝たきりの人のおむつ代は医療費控除の対象ですか?
傷病によりおおむね6か月以上にわたり寝たきりで、医師の治療を受けている人のおむつ代は、医師による治療を受けるため直接必要な費用として、医療費控除の対象になります(国税庁 質疑応答事例)。申告には医療費控除の明細書に加え、医師が発行する「おむつ使用証明書」が必要です。個別の判断は税務署でご確認ください。
Q. 「おおむね6か月以上寝たきり」とはどのような状態ですか?
国税庁の質疑応答事例では、傷病によりおおむね6か月以上にわたり寝たきりで、医師の治療を受けている状態が対象として示されています。実際に要件を満たすかは、治療を行う医師や税務署の判断によります。おむつ使用証明書は、現に治療を行う医療機関が作成・交付します。判断に迷う場合はご確認ください。
Q. おむつ代の申告にはどんな書類が必要ですか?
医療費控除の明細書に加え、「おむつ使用証明書」を確定申告書に添付するか、提示することが必要です。おむつ使用証明書は、現に治療を行う医療機関が作成・交付します(国税庁 法令解釈通達)。令和6年分以後の申告では、この証明書に代えて介護保険の主治医意見書の写し等でも差し支えないとされています。
Q. おむつ使用証明書の代わりに使える書類はありますか?
令和7年1月1日以後に令和6年分以後の確定申告書を提出する場合で、おむつ代について医療費控除を受けるときは、「おむつ使用証明書」に代えて、介護保険法の規定に基づく主治医意見書の内容を市町村が確認した書類、またはその主治医意見書の写しの添付・提示でも差し支えないとされています(国税庁 情報)。詳しくは税務署でご確認ください。
Q. おむつ代はいくらまで医療費控除の対象になりますか?
金額の上限や相場は国税庁の資料に定められていません。対象になるのは、条件を満たす人のおむつ代そのものです。実際にいくら戻るかは、その年の医療費の合計や所得によって変わり、医療費控除全体の計算式で決まります。戻り額の目安は医療費控除シミュレーターでご確認ください(概算・目安です)。

参考にした一次情報(取得日2026年7月24日)

本記事は一般的な制度の解説です(2026年7月24日時点。国税庁 質疑応答事例・法令解釈通達・情報に基づく)。おむつ代が対象になるかは、寝たきりの状態や医師の治療の有無など個別の事情によって変わり、証明書の要件も含めて最終判断は税務署によります。控除額はすべて概算・目安です。おむつ使用証明書や必要書類については、現に治療を行う医療機関や税務署でご確認ください。個別のご相談には対応していません。
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