給料の「引かれるお金」がぜんぶわかる

最終更新: (令和7年8月1日以降の制度に対応)

失業保険の期間はいつまで?もらえる日数・受給期間・待期を図解

結論: 失業保険の「期間」には性質の違う3つがあります。①もらえる日数(所定給付日数)は退職理由・年齢・加入期間で90〜330日、②受給期間は「受け取れる有効期限の枠」で原則、離職から1年、③受け取り始めるまでの待期7日と、自己都合なら給付制限(原則1か月)です。この3つを混同すると「いつまで・何ヶ月もらえるのか」が分からなくなります。順番に整理します。

時点に関する注記: 基本手当日額の上限額・下限額は毎年8月1日に改定されます。金額例は令和7年(2025年)8月〜令和8年(2026年)7月の額です。所定給付日数・待期・給付制限の日数は本記事作成時点(2026年7月)の制度に基づきます。

まず「3つの期間」を分けて考える

①所定給付日数実際に支給される日数。90〜330日。退職理由・年齢・加入期間で決まる(=「何日/何ヶ月もらえる」の答え)
②受給期間受け取れる有効期限の枠。原則、離職の翌日から1年。この枠を過ぎると日数が残っていても受け取れない
③待期・給付制限受け取り始めるまでの空白。待期7日は全員共通、自己都合はさらに給付制限が原則1か月

「何ヶ月もらえる?」の答えは①、「いつまでに受け取り切る?」は②、「いつから受け取れる?」は③です。

① もらえる日数(所定給付日数)の全マトリクス

実際に支給される日数を所定給付日数といいます。退職理由で表が分かれ、会社都合はさらに年齢と加入期間で細かく変わります。以下の日数はすべてハローワークの公式表(参考にした一次情報)に基づき、当サイトの計算エンジンで各条件を出力したものです。

自己都合・定年など(一般の離職者)

年齢による差はなく、雇用保険の加入期間だけで決まります。加入1年未満は原則、受給資格がありません。

加入期間1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
全年齢共通90日90日120日150日

倒産・解雇など(特定受給資格者・特定理由離職者)

いわゆる「会社都合」。年齢と加入期間の両方で日数が変わり、最長330日です。「—」は制度上その組み合わせが通常ないことを表します。

年齢\加入期間1年未満1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
29歳以下90日90日120日180日
30〜34歳90日120日180日210日240日
35〜44歳90日150日180日240日270日
45〜59歳90日180日240日270日330日
60〜64歳90日150日180日210日240日

就職が困難な方(障害者など)

加入期間は「1年未満/1年以上」の2区分です。

年齢\加入期間1年未満1年以上
45歳未満150日300日
45〜64歳150日360日

※65歳以上は基本手当ではなく「高年齢求職者給付金」という別の一時金の制度になります。

「何ヶ月もらえる?」を日数から換算する目安

失業保険は「◯ヶ月」ではなく「◯日」で決まります。ざっくり月数のイメージがほしいときは、下の目安が使えます(30日=約1か月で単純換算した概算。実際の支給は原則28日ごとの認定単位です)。

所定給付日数月数の目安(概算)
90日約3か月
120日約4か月
150日約5か月
180日約6か月
240日約8か月
330日約11か月

③ いつから受け取れる?待期7日と給付制限の時系列

退職した翌日からすぐ振り込まれるわけではありません。ハローワークで求職の申込みをして受給資格が決まると、まず待期7日(全員共通)があり、自己都合ならそのあとに給付制限が続きます。退職理由別の流れは次のとおりです。

退職理由求職申込み・受給資格決定待期給付制限支給対象の開始
会社都合
(倒産・解雇など)
スタート7日なし待期7日の翌日から
自己都合
(令和7年4月1日以降)
スタート7日原則1か月待期7日+給付制限1か月の後
自己都合
(令和7年3月31日以前の離職)
スタート7日2か月待期7日+給付制限2か月の後
3か月になる場合過去5年間に2回以上の自己都合離職で受給資格決定を受けた場合(今回で3回目以降)、または重責解雇のときは、給付制限が3か月になります。

つまり時系列は 離職 → ハローワークで求職申込み → 受給資格決定 → 待期7日 →(自己都合は給付制限)→ 支給開始 の順です。会社都合は給付制限がないぶん、受け取り始めが早くなります。

令和7年4月以降に教育訓練などを受講した場合は、自己都合でも給付制限が解除されることがあります。手続きの日程は住所地のハローワークにご確認ください。

② 受給期間(原則1年)と所定給付日数は別物

見落としやすいのがこの区別です。受給期間は「失業保険を受け取れる有効期限の枠」で、原則、離職の日の翌日から1年間です。一方の所定給付日数は「その枠の中で実際に支給される日数(90〜330日)」です。

問題になるのは、給付制限や手続きの遅れで受け取り始めが遅くなったケースです。たとえば自己都合で所定給付日数が150日ある人でも、受給期間の1年を過ぎてしまうと、日数がまだ残っていても打ち切られます。日数を使い切るには、受給期間(原則1年)の中に収まるよう早めに手続きすることが大切です。

病気・けが・妊娠・出産・育児などですぐに働けない期間があるときは、申請により受給期間を延長できる制度があります(延長できる期間には上限があります)。すぐに求職活動ができない事情があるときは、早めにハローワークへ相談してください。

よくある質問

Q. 失業保険は何ヶ月もらえますか?
日数(所定給付日数)で決まり、退職理由・年齢・加入期間により90〜330日です。自己都合など一般の離職は加入10年未満で90日、20年以上で150日。会社都合は最長330日。月に直すと90日=約3か月、150日=約5か月が目安ですが、支給は原則28日ごとの認定単位です。
Q. 失業保険はいつからもらえますか?
受給資格が決まると、まず全員共通の待期7日。会社都合はその後から支給対象です。自己都合は令和7年4月1日以降、待期7日に加えて原則1か月の給付制限があり、その後からになります(3月31日以前の離職は2か月)。
Q. 受給期間と所定給付日数はどう違いますか?
受給期間は受け取れる有効期限の枠で原則離職から1年所定給付日数はその枠内で実際に支給される日数(90〜330日)です。日数が残っていても1年を過ぎると受け取れません。病気・出産・育児などでは受給期間を延長できる制度があります(上限あり)。
Q. 待機期間(待期)とは何ですか?
正しくは待期(たいき)で、検索でよく使われる「待機期間」と同じ意味です。受給資格が決まった日以後、失業状態の日が通算7日に達するまでの期間で、退職理由にかかわらず全員共通で支給されません。自己都合はこの後にさらに給付制限が続きます。

自分の場合に「いくら・何日もらえるか」の目安は、失業保険シミュレーションに年齢・加入期間・退職理由・月給を入れると1分で試算できます。月給と年齢から1日あたりの金額をまとめて見るなら失業保険の金額早見表が便利です。

本記事は一般的な制度の解説です(2026年7月時点。厚生労働省・ハローワークの公表資料に基づく概算・目安)。所定給付日数・給付制限・受給期間の適用や日程は、退職理由の認定や個別の状況、住所地のハローワークの判断により異なります。正確な内容は住所地のハローワークにご確認ください。個別のご相談には対応していません。
失業保険シミュレーションで自分の日数・金額を見る

参考にした一次情報

関連記事