最終更新: (2026年度の制度に対応)
育休中の社会保険料免除——負担は消え、年金の権利は残る
育児休業中は、申請により健康保険料と厚生年金保険料が免除されます。しかも免除されても将来の年金は減りません。「収入が止まるうえに保険料まで…」という不安を、まず仕組みから解きほぐします。
結論:免除される。しかも年金は不利にならない
育児休業中は、勤務先を通じた申請により健康保険・厚生年金の保険料(本人分・会社分とも)が免除されます。そして厚生年金は、免除期間も保険料を納めたものとして年金記録に反映されるため、将来の年金額で不利になりません。負担は軽くなり、権利は守られる——これが基本の形です。
免除の条件——月給分と賞与分で分けて考える
免除の要件は、月々の給与にかかる分と賞与にかかる分で分かれます。
- 月給にかかる保険料 — その月の末日時点で育児休業を取得している場合、または同一月内に14日以上の育児休業を取得した場合に免除されるとされています
- 賞与にかかる保険料 — 1か月を超える育児休業があり、その期間に月末が含まれる場合に免除の対象になるとされています
※免除の判定は取得日数・期間・月末の該当などで細かく決まります。ご自身のケースが当てはまるかは、勤務先または年金事務所で必ずご確認ください。
何が免除される?——健康保険と厚生年金
免除の対象は健康保険料と厚生年金保険料です。雇用保険料は給与額に応じてかかるものなので、育休中に賃金が支払われなければそもそも発生しません。たとえば東京都・39歳以下・月給30万円のモデルでは、通常なら月44,070円(健康保険14,775円+厚生年金27,450円+雇用保険1,500円+支援金相当345円)の本人負担がありますが、育休で要件を満たせばこのうち健康保険・厚生年金分が免除され、負担が大きく軽くなります。
※金額は当サイトの検証済み計算に基づく概算・目安(協会けんぽ・39歳以下・介護保険第2号非該当のモデル)。実際は保険者・年度・状況で変わります。
なぜ年金が減らないのか
保険料が免除されると「払っていないから年金が減るのでは」と不安になりますが、育児休業期間は保険料を納付したものとみなして年金記録に扱われる仕組みです。つまり将来受け取る年金額の計算で不利になりません。子育てのために働き方を変えても、老後の備えが目減りしないよう配慮された制度、と理解しておくとよいでしょう。年金制度そのものの見返りは社会保険料とは?でも触れています。
手続きは会社経由で
免除は自動では始まりません。勤務先が年金事務所などへ申し出(申請)を行うことで適用されます。育児休業を取る際は、会社の担当部署に「社会保険料の免除を受けたい」と早めに伝えるのが確実です。取得予定日・期間によって免除の可否や範囲が変わるため、休業のスケジュールが固まった段階で相談しておくと安心です。
よくある質問(FAQ)
- Q. 育休中は社会保険料が免除される?
- A. はい。申請により健康保険料・厚生年金保険料(本人分・会社分とも)が免除されます。雇用保険料は賃金が出なければ発生しません。手続きは勤務先を通じて行います。
- Q. 免除される条件は?
- A. 月給分はその月の末日に育休中、または同一月内に14日以上の育休で免除、賞与分は1か月を超える育休期間に月末が含まれる場合に対象とされています。詳細は勤務先・年金事務所でご確認ください。
- Q. 免除されると将来の年金は減る?
- A. 減りません。免除期間も保険料を納めたものとして年金記録に扱われ、将来の年金額の計算で不利になりません。
自分の月給だと通常いくら引かれているか(免除で軽くなる目安)は手取り計算ツールで確認できます。社会保険料の全体像は社会保険料とは?、賞与にかかる保険料の仕組みは賞与(ボーナス)の社会保険料もあわせてどうぞ。